本気すぎる!ANA国際線エコノミークラスの子供用機内食のデコレーション
飛行機の機内食というと僕の子供の頃は「美味しくない」の代名詞でしたが、いまではまるで違うことになっています。
仕事柄、アメリカ、欧州、時には北欧、南半球などへも旅行に出ることがあるのですが、最近では機内食は適度に暖められていますし、サラダや果物は新鮮ですし、味もたいていの航空会社では申し分ないところまできています。
しかしそれをさらにもう一段階、別のレベルまで押し上げようとしているのが全日空です。国際線エコノミークラスでのANAの機内サービス刷新を紹介する記者会見に参加する機会があって、そこで「ここまでするのか!」と驚かされました。
一つ一つが手作り!目を楽しませるデコレーション機内食
今回 ANA が開発したのは国際線エコノミークラスの子供用の機内食。すべて実際にお子様をおもちのシェフのチームによる開発ということで、「食育」と「デコ弁」がテーマに作られているそうです。
こちらがその機内食ということなのですが…?
おお..!?
これはすごい!
手作りのおにぎりに、グリーンピースのボタン、ソーセージでつくった帽子を被り、星形の人参に囲まれた雪だるまです。カレーライスですので、雪だるまの下にはルーがあって、雪に見立てたコーンが散りばめられているそうです。そしてカニコロッケも横に添えられて、これだけでなかなかのボリューム。
サイドにはポテトサラダに、ハート型のチーズをのせたハンバーグ、クジラのピンでとめてあるソーセージにブロッコリーと、これまたかわいい品揃え。
子供を育てているとわかるのですが、キュウリを星にするといった細かい部分が大事なんですよね。ハンバーグばかり食べようとしている子供に「野菜を食べなさい」と無理にいって泣かれても狭い機内のこと、大変です。
そこで「お星様を先に食べてからだよ」とか「ボタンも食べないと雪だるまさんが悲しむよ」といった感じに話術で乗せてあげるきっかけがあるのは嬉しい限りです。これ、本当にエコノミークラスなの?と疑ったくらいです。
メインの他にはプリンなどのおやつもありますが、ここで箱入りのおやつも数点ついてきているのが親としてはまたうれしいポイントです。一度に食べず、あとにとっておくことで子供が飛行機に飽きてきた時の間が持つのです。
また、食器の下にはこうしたクイズもありますし、べつにこれを落書き用につかってもいいわけですからネタが与えてもらえて助かるわけです。
記者会見の場には実際のエコノミークラスの席にモデルとして社員のお子さんが座ってランチを食べていたのですが、殺到するテレビとカメラの人たちに気圧されることなく美味しそうにカレーを食べていました。かわいいな(笑)。
ANA は以前乗った際に飛行機がたまたま遅れ、その際にうちの娘が小さな玩具をいただいたということがあったのですが、子供用にこうした機内でのサービスも各種あるそうです。そう、親は本当に大変なんです…。
食はフライトの良し悪しを決める大きな要素
僕は子供の頃から飛行機に長時間乗る機会が多かったので、9時間程度のフライトではむしろ短いと感じる方で、13時間ほどになったあたりから少し退屈を感じる程度には飛行機が好きな性分です。
しかしそれも子供が生まれるまでの話で、思うように眠ってくれない赤ん坊、あるいはヒマを持て余した小さな子供を連れていると、たった1時間少々の東京・大阪間のフライトでも親にとってはたいへんなハードルだということを実感するようになりました。
国際線ともなると長いフライトのあいだ、本を読み聞かせたり、遊びを考えついたりといった形で時間をやりすごす必用があるわけですが、「食事」は子供にとっても機内の楽しみな時間であるとともに、親にとっては一息つける瞬間だったりするわけですね。
その食事の時間を目に楽しく、そして親にとっても子供といる時間を過ごしやすくしてるという点でこの機内食は秀逸だと感じました。
大事な点!それはまず、こちらは国際線エコノミークラスでのサービスであることと、ウェブあるいは電話で二日前を目安に予約をする必要があるという点です。予約が入ると、フライトの飛ぶ朝にパパママシェフたちが手作りで準備をしてくれるのだというからすごい。
「子供をつれて海外旅行はハードルが高い」という方も、エコノミークラスでこうしたサービスを利用できるのだとわかれば、ちょっと頑張ってみようという気になれるかもしれませんね。
こちらの雪だるま機内食は来年2月までの冬バージョン、その後はまた新しいデコレーションが開発されているところだそうですので、また機会があればご紹介できればと思います。