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国内最大のウィンドファーム・布引高原風力発電所:郡山・福島ブロガーツアー(6)

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福島商工会連合会のお誘いで行きました「郡山・福島ブロガーツアー2013秋」。二日目の午前は宿泊した磐梯熱海温泉から猪苗代湖へ出て、南にいった布引高原です。

こちらには J-Power 電源開発株式会社が運営する風力発電所、郡山布引高原風力発電所があるのでその見学というわけです。合計発電量は65,980kWと、国内最大のウィンドファームです。

しかしその立地たるや、ちょっとした秘境です。## 布引高原へ向かうには

布引高原は猪苗代の南側に存在する布引山を中心とする台地状の高原ですが、意外なほどここに向かうための道順はネットに存在しません。案内してくださったスタッフも、しばらく前に訪れた場イークのツーリングのかたのウェブサイトを参考にしていたほどです。

というわけで、訪問してみたいという人のために道順も Google Map からわかるようにしておきましょう。

まずは、郡山と会津のいずれからやってくるにしても、猪苗代湖の南側を走る国道294号線をまず目指します。次に、湖のちょうど南側、小枝町付近から真っ直ぐ南下する道がありますので、こちらに入ります。

途中、山ノ神神社に向かう分かれ道がありますので、こちらを選びます。ここが重要。間違えると最終的には行き止まりの隘路になってしまいます。

あとは基本的に1本道ですが、とちゅう曲がりくねる山道になります。ここは冬場は通行禁止となりますし、雪のある時は注意です。

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我々がいった日も前日に多少の雪が降ってノーマルタイヤでは危険な状態でした。よく整備された道なんですけどね。

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こちらは山道の途中にある赤津のカツラ。樹齢400年にもなるカツラの大木で、国の天然記念物にも指定されています。暖かい季節にきたらどんなに美しいことだろう。でも雪の中に耐える姿も美しい巨木でした。

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さて、さらに山道をゆくと、尾根の向こう側に風力発電の姿が見えてきます。

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入り口の道標。こちらには単機で3000kWほどの発電量をもつ風車が33基設置されているそうです。

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高原のうえに出ると、広大な敷地に悠然と回る風車が並んでいます。これは壮観。

すべての風車を同時に撮ることはできないので迫力に欠けるのですが、見渡す限り音もなく回転する巨大な風車というのはなかなか気持ちいいです。

風車の大きさはロータの取り付け高さで64m、ロータの直径が71mにもなりますので、最高点は100mを越えます。それが音もなく回るのですから迫力があります。

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なんのへんてつもなく風車が立っているようにもみえますが、その配置はこの高原での卓越風向と、互いに引き起こすウェイクの干渉を最小限にする間隔で南西から北東にむけて五列で設置してあります。

風力発電というのは、風がありそうな場所ならどこでも建てられるわけではありません。風の強さがなるべく一定していて、風向にも卓越した方角があり、風車を建てられる平たい立地条件ともなると、日本ひろしといえどもそれほど場所があるわけではないのです。

よしんば建てることができたとしても、一年中、24時間電気を取り出せるわけでもなく、常に制御とメンテナンスが必要です。そして発電された電気は近くの変電所で変換されたのち、東京電力殿猪苗代幹線の送電線に直送されます。

膨大な建設費と、こうした努力によって生まれる電気は35000世帯分の年間消費電力量だそうです。郡山で35000世帯といったら大したものですが、東京のようにはるかに多い人口をまかなうにはとほうもない数の風車が必要で、それでもまだ足りないのだなと思い知らされます。

猪苗代湖を一周するドライブをしていて、小一時間あるならぜひ寄ってみてください。

(参考文献: 「郡山布引高原風力発電所の概要と建設工事」建設の施工企画 2008.3)

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。

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