ひっそりと佇む深青色の宝石、ホースシュー・レイク #アルバータ秋旅 #カナダ
アイスフィールド・パークウェイを普通にドライブしていたらうっかりと見落としてしまいそうなのが、木立の向こうにひっそりと佇んでいるホースシュー湖です(Horseshoe Lake)です。
「この左側に湖があるんですよ」というガイドさんの指す方向をみると、驚くほど深い緑青色をした小さな湖がありました。
Googleマップでみるとなるほど、ホースシュー(Horseshoe)、つまりは馬蹄形にみえることからきた名前なのですね。
ここは夏でも水がとても冷たく、ジャスパーの町の人がキャンプをしたり、水遊びを楽しむ場所なのだそうです。
あの湖に大きくつきだした陸地でのんびりと過ごすのはとても気持ちがよさそうです。デッキチェアを持ちだして読書でもしたい場所ですね。
北米の「伊能忠敬」とアタバスカ峠
ジャスパーからコロンビア大雪原まで向かうこの道程は多少さびしい道程ですが、歴史的には非常に重要な交通路でもありました。
ホースシュー湖の近くの展望台からはこの交通路の目印となる2つの峰が見えます。その一つが先ほど通過した、エンジェル氷河を抱くエディス・キャヴェル山(Mt. Edith Cavell)、3363m。
この山の名前は敵味方を問わずに治療を行い、イギリス兵らの逃走を手引きした容疑でドイツ軍に処刑された第一次世界大戦中の同名の看護婦の名前からきています。
もう一つの山はジェラルディン・ピーク(Geraldine peak)、2900mです。この写真では左側にみえています。
この二つの間にみえる谷間を進むと、遠くにカナディアンロッキーの背骨を越えるアタバスカ峠(Athabasca Pass)があります。
19世紀初頭、ここは毛皮取引のルートを開拓しようと複数の会社が競争するフロンティアでした。先鞭をつけたのは探検家で地理学者のデイビッド・トンプソンで、深い雪、-30度に達する気温にも負けずに、1811年1月10日アタバスカ峠を越え、ロッキー山脈の西斜面へのルートを拓きました。
今回は訪問しませんでしたが、この広大な森林にはかつてジャスパー・ハウスなどといった前哨基地、砦が点在して、毛皮交易の利権を守っていたのです。
この東西のかつての交易路を横切り、私たちは南に進みます。ジェラルディン・ピークを横目に、川をさらに溯って、氷河の源へ。
今回のアルバータ州訪問レポートについて
アルバータ州観光公社の依頼を受けたネタフルのコグレマサトさん(@kogure)のお誘いで参加しています。アルバータ州観光公社には渡航費、宿泊、現地での案内をお世話していただいています。記事の内容はすべて私(@mehori)の見たまま、感じたままに書かせていただいています。Thank you Alberta!