2022-10-09: micro.blogという、時代へのささやかな反抗
Dave Winer氏がブログで言及していたManton Reece氏の本をざっと読んでいて、micro.blogというサービスについてあらためて知った。
これはブログとツイッターの中間のようなサービスで、短文や写真といったブログ記事をまとめて、フォローしている著者たちのタイムラインを作ることができるというサービスだ。随分前にサービスが終了したGoogle Readerを使っていた人ならば、お気に入りのブログを全部登録してそれが一つのタイムラインになって流れてくる楽しさを覚えていると思うが、それに似ている。
既存のWordPressやMediumブログをmicro.blogにしてもいいし、micro.blog自体をホスティングとしてつかってもいい。iOSアプリもAndroidアプリもそろっており、ここからツイッターやFacebookといったSNSに自動的に投稿をしてブログに誘導することもできる。
とはいえ、サービスは閑散としており、これを趣味としているひとびとが若干使っているだけで、このサービスがいずれ成長してあたらしいブログの時代を生み出すことは望むべくもない。
それでも、これはブログの本来「あるべき」姿だといっていい。独自ドメインで書きたいならばそこで書き、書いた文章が他人のタイムラインに表示されて、それが新しい反応やブログ記事を生み出す。ブログコミュニティの息づかいがリアルタイムに更新されるものの、ツイートのタイムラインほど無意味でもなければ、バズを期待して本題をリンク先に隠した鼻息の荒い投稿ばかりというわけでもない。
ツイッターが開発しているというブログ投稿のための仕組み、Twitter Notesが本格的にリリースされたならば、これと似たようなタイムラインをみることもできるはずだが、ツイッターである限りは結局はスパムとの戦いになるのではないかというのは今から想像がつく。
micro.blog は無料でも利用できるものの、その真価は月5ドルで課金をした機能にあるので、興味のある人はチェックしてみてほしい。
今日のツイート
いまの世の中を描写するキーワードに「自己顕示欲」は確実に入ってくるのだけど、なんだかそれだけだと大切なことを取りこぼしている気がしていて、この「誰かに話を聞いてほしい」がそこに加えることでもう少し深めて考えることができるように感じられる
— 堀 正岳 @ めほり (@mehori) October 9, 2022
息子が朝ごはんも食べずに遊んでいるのを食パンの減った枚数で察知する能力を会得した妻が、リアルで「お前は食べたパンの枚数を覚えているか?」と息子に聞いていてコーヒー吹いた
— 堀 正岳 @ めほり (@mehori) October 9, 2022
今日読んだ本
- 小栗虫太郎「黒死館殺人事件」
- まだ第三章。